Googleの全貌:日経コンピュータ編:日経BP社刊 インターネットビジネス従事者の必読書
『Googleの全貌』という凄い本を今読んでいる。
きっかけは、グーグルを報道できなかったコンピュータ専門誌:ITproの記事を読んでから。
Googleの全貌は、Googleだけでなくインターネットのビジネス情報が迫り来る
残念ながら、わが日経コンピュータは過去数年にわたって、特オチを続けてきた。それはグーグルの動向に関してである。今や、グーグルに関する書籍は多数出版され、様々な雑誌が繰り返し、特集を組んでいる。ところが、コンピュータ専門誌でありながら、日経コンピュータはグーグルのことをほとんど報じてこなかった。
まあ、日経ビジネスや日経ベンチャーは読んでいるが、日経コンピュータは読むまでもないと思っていたから、ふーんという感じだ。
「グーグルって何?」。こう聞かれたら、あなたはどのように答えるだろうか。極めて単純な質問だが、いざ答えようとすると、案外難しい。
それならグーグルの幹部や技術者に米国本社で実際に会い、「グーグルって何?」という疑問をぶつければ、一つの答えが出せるのではないかと思いついた。幸いにも実行に移すことができ、その結果をまとめて本書を作った。
というわけで本書の目玉は、30人近いグーグラー(グーグル社員)が登場する3章と5章である。これだけ多数のグーグラーに直接取材してまとめた本は我が国で初めてだと自負している。
1章 グーグル、次の一手
2章 検索、メール、OS ~ 常識打破への挑戦
3章 グーグラーが語る技術開発戦略
4章 データセンター ~ 自前で最強を実現
5章 グーグル気質に見る強さの秘密
6章 ソースコードから見るグーグル気質
7章 グーグルの課題 ~ 競合から社会、法律まで
8章 グーグルの大望 ~ ネット至上主義の行く先
とにかく、人独りが書いた偏ったものではないこと、それなりのレベルで組織だって作り上げたこと、なにより題材がGoogleであること、この『Googleの全貌』はだから凄いといえるのである。
まず、「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする」というGoogleのミッションから紹介される。
また現在のブラウザーは、Webのない時代に仕様が決められたOSで動くように突貫で設計されているため、あるべきブラウザーのためのOS開発が必要ではないかと、CEOや創業者から提案されたらしい。
そして刺激的なのは、『常識への疑問符と既存秩序への挑戦』と、Googleの歴史を総括していることである。イノベーションが社風ということだ。
さらには、あらためて1998年の創業からずっと赤字続きで、2000年のAdWordsデビューによって、はじめてビジネスモデルが確立したと。
アメリカのベンチャーキャピタルの太っ腹なところだろうか。こういうエコシステムがないから、日本ではGoogleに限らず、AppleやAmazon、MicrosoftとかIntelとかOracleとか、誕生しないのかもしれない。
どうしても、OSやブラウザーやスマートフォンやクラウドが、Googleの技術開発力の例として挙げられていてページ数も多いのだが、やはり検索会社、アルゴリズムの話も収穫が多い。
興味深いのは、アルゴリズムは世界統一、一つ足したら一つ削る、正解の決め打ちではなくとにかく試してみる、アルゴリズムの複数バージョンで差分を比較、などなど。
日本の検索ではYahoo!がナンバーワンであっても、数年後にはどうなるか分からない。
それ以外にも、PCからネットブック、ケータイからスマートフォン、レンタルサーバーやローカルマシンからクラウド、といったこれからのインターネットのトレンドに触れる意味でも、Google情報は欠かせないだろう。
Googleの全貌 は、必読である。







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